Designing Nudge Agents that Promote Human Altruism
コウ チンリン Chenlin Hang (SOKENDAI), 小野 哲雄 Tetsuo Ono (Hokkaido University) & 山田 誠二 Seiji Yamada (NII)
これまでの研究で,人間と人間の相互作用において,ナッジングが利他主義を促進する鍵であることが判明しています.しかし,社会的ロボットにおいては,ナッジングが利他主義に与える効果を確認する研究はまだ少ないのが現状である.本論文では,ソーシャルロボット(仮想エージェント)が行う映像刺激に対して,ピークエンドと多視点という2つのナッジメカニズムを適用し,刺激の微妙な変化で人間の利他主義を促進できるかどうかを検証する.実験は,136名の参加者を対象に,クラウドソーシングによりオンラインで行われた.その結果,映像の最後に設定されたピークパートを見た参加者は,独裁者ゲームの成績が良く,ピークエンド効果によるナッジメカニズムが実際に人間の利他主義を促進したことがわかった.